ユーザー心理からWeb戦略ターゲット集客とマーケティング

【ターゲットユーザーの市場調査】【ベンチマークサイトの調査】
【アクセス解析データの分析】から改善ポイントを割り出し、
【集客方法】【デザイン】【ユーザビリティ】の観点から多角的に
改善提案をし、ホームページから貴社のビジネスを加速させます。

Web戦略レポート

【目標設定は適切か】アクセス解析を「見る」ということ

  • カテゴリWebマーケティング

 

お話しするにあたって

Web担当者、Webマーケッターは「なぜ」アクセス解析を「見る」のか。
筆者はこの記事をご覧いただいている方の職種は様々であると考えています。
Web担当者、Webマーケッター、経営者、個人事業主・・
共通していることは【アクセス解析】に興味があるということ。
皆さんは「なぜ」アクセス解析を「見る」のでしょうか。

私の印象としてここ3.4年でクライアント様のITリテラシーは格段に高くなりました。

昔はWebサイトがあれば良いという「看板」「名刺」代わりというWebサイトは多かったですが、
それは、まだまだWebの営業や採用における比重が低かった頃のお話。

では今はどうでしょうか?
弊社のクライアント様の中で、「有れば良い」という方は極少数です。
Webサイトを成果を上げる一つのツールとして考えている場合が大半を占めます。
それは営業ツールなのか、採用ツールなのか、ブランディングツールなのかはクライアント様の要望次第ですが、一つのツールになったWebサイトは何かを成し遂げるために存在しています。

ここで本件に立ち返りましょう。
『なぜアクセス解析を見るのか』
それはそのツールであるWebサイトが役割を果たせているか確認するためであり、よりその成果を向上させるためにはどうすれば良いのかを検討する材料にするため。

そこで提言したいのは、あなたのWebサイトに課せられた目標は明確でしょうか?
「問い合わせ件数を増やしたい」
「採用エントリーを増やしたい」
漠然とした『目的』があっても具体的な『数値目標』は設定されていますか?
また、現在の数値目標は現実的ですか?

本件は上記を含め以下の目次でお話していきます。

・目的(目標)の設定は適切か

・本当のストロングポイントとウィークポイント

・PDCAのPDの根拠は

・PDCAのCAの原因は

・目標に対する仮説の立て方

まず、目標を設定するためのロジックから説明します。

 

 

目標目的は適切か

ここから記載する目標設定のロジックは決して特別なものではございません。
当たり前のことを記載していくわけですが、この設定が固まらないことには、一歩も進むことができないので、
丁寧に記載していこうと思います。

一例として「お問い合わせ件数増加」を目的とし、目標値の設定を実施します。

筆者は経営戦略などに用いられるKPI(key performance indicator)を用いることが多いです。
※おそらくWebマーケッターによっては様々な得意分野があり、この設定は様々かと思います。

KPIと書くと馴染みのない方にとっては急に難しく聞こえるかもしれませんが、
図式化すると非常に単純なことだとご理解いただけるかと思います。

kpi

 

まず、上図の項目を説明する。

●ポテンシャルターゲット
市場全体のターゲット

●認知者
Webサイトに訪れる人

●興味関心
訪れた中からニーズにずれが無い人

●検討
そこから情報を詳しく見てくれる人

●お問い合わせページ到達
コンバージョン(成約)に関するコンテンツ(問い合わせや資料請求、購入等々)のページまで到達する人

●お問い合わせ
実際に到達する人
⇒もし、その後に商談が発生するなら、問い合わせ後のリアル(現実社会)での動きも加味する。

Webサイト運用コンサルティングの業務をしている中で、圧倒的にオーダーが多いのは「SEO対策」「リスティング広告」
アクセス数を増やすことによって、「エントリー数」「売上」を増やすことができる。という発想は建設的で理解できます。
アクセスとは上図で言うところの認知者です。

 

もちろん間違いではないと思います。
認知者を増やすことができれば、その後のC、D・・・の絶対数が増えるはずです。

仮にWebサイトを比喩でよく使われる「営業マン」に例えるとしたら、「認知者」の数はアポイントの数に当てはまるでしょう。

その「営業マン」の受注率が仮に50%なのであれば、アポイントの数が増えれば増えるほど受注数は増えるはずです。

ただ、ここで抜け落ちているポイントがいくつか存在します。

 

この図をご覧になってご理解いただけている方も多いとは思いますが、
最終的な目的(購入やリアル商談)等々の目標数値が明確になれば、そこからの逆算は難しい話ではないということです。
その逆算をする上で、間違いなく大きく足らない数字があるはずであり、その足らない数字が見当たらないのであれば、そもそもの目標設定値に無理が存在しています。
※それらの数値が足りていれば目標数は達成しているはず。

アクセス解析を見れば足らない数字は明確なはずです。
それがアクセス数なのか?
興味を持って多くの情報を取得してくれる人なのか?
コンバージョンページに到達している人なのか?
はWebサイトによって様々。

アクセス解析の数値を基に結果に対する要因を検証する前に「問題はアクセス数!」と決めこんでしまうことは、目標達成に対して回り道になりかねません。
効率的に目標数を達成するためにも、目標の設定と改善施策のポイントを吟味することは重要なタスクです

では目標数はどのように設定するべきなのでしょうか?

筆者はまずクライアント様の要望を伺うことにしています。
仮に現在、年間で問い合わせ数が1件(月間0.08件)のWebサイトだったとしても
クライアント様が年間50件(月間4.16件)欲しいとおっしゃれば、その目標を達成させるための施策を考えます。

今までECサイトの売上で言うと、最大約125倍まで引き上げた経験はあるので、100%不可能な数値は無いと考えています。

しかし、その目標を達成させるためにはコストがかかります。
大半のクライアント様にはコストと見込める成果(目標数)をご提示した上で、現実的な数値に落ち着くことが多いです。
※よくある経緯としては年間でイニシャル及びランニングコストを回収し、次年度から黒字転換をお考えになるクライアント様が多いです。

この目標数の設定こそがWebサイト運用で最も大切な要素の一つとなるので、この記事を閲覧頂いているあなたも一度、目標設定を見直してみるのはいかがでしょうか。

ただ筆者のように「Web運用が本業だ」という閲覧者は少ないのではないでしょうか。要するにWebサイトの目標設定の計算や現在の数字の紐解き等々に時間をかけることが可能な方であれば良いがそうでない方も多いでしょう。

ではどのように目標を設定すべきでしょうか。

ここからは筆者の持論色がより濃くなるので、参考までに。
数値を上げる(もしくは下げる)ためにチェックする項目は無数に存在しますが、

大きくWebサイトを考えると「集客力」「営業力」「誘導力」の3つに分類されると筆者は考えています。

「集客力」:アクセス数
「営業力」:コンテンツの魅力
「誘導力」:コンバージョンページへの誘導導線力

ではこれらを強化するためにどうすれば良いのか?
「集客力の強化」:

アクセスアップのためにSEO対策やアナログを含めた広告

 

「営業力の強化」:

コンテンツの魅力は掲載する要素とともに「デザイン」が大きく影響します。

「デザイン」を再考することで直帰率の低下させ、有効訪問数の拡大を目指し、来訪者がどのような情報を求めているかを市場調査やWebサイト内の動きで調査し、興味関心が高いと考えられる情報を豊富に提供することで、Webサイト内滞在時間の向上、訪問別ページビューの増加、コンバージョンページへの到達数の増加を目指します。ここにEFO(エントリーフォーム最適化)も含まれます。

 

「誘導力の強化」:

営業力と重複する部分もありますが、ここでは訪問者のページ遷移に特化して、バナーやリンクの位置再考はもちろん、コンバージョンページにたどり着いたユーザーの動きをさかのぼり、離脱するページやコンバージョンに辿りつかないページを割り出し、改善を加えることでコンバージョン到達数の増加を目指します。

 

これら上記3つのポイントの現状を把握し、最も影響している箇所、要するに最も深刻な問題を改善すればどの程度の数字になるかを計算すれば、おのずと目標数値が割り出されるはずです。

例としては
訪問者数が1,000のところが問題なのであれば、2,000にできればどうなるか。その数字が目標値となります。
期間としては広告等で短期的に改善できる部分を除いて、トライ&エラーを繰り返すので、半年程度に区切って考えてみてはどうでしょうか。
筆者の経験からして年単位での目標も必要だとは思いますが、直近で動くための目標は半年程度が追いかけるのに最適だと考えています。

上記を実践すればWebサイト運用の第一歩「目標の設定」が完了するはずです。

最後に宣伝させていただくと、
「通常業務が忙しく時間をかけてできない」
「なんとなくわかるけど、具体的にはわからない」
等々、この記事を読んで感じられた方は是非 お問い合わせ 下さい。
上記を実践し、貴社の事業にプラスを提供いたします。

次節では
目標設定にも大きく影響するWebサイトの
【本当のストロングポイントとウィークポイント】についてお話します。

written 2014/10/29