【ターゲットユーザーの市場調査】【ベンチマークサイトの調査】
【アクセス解析データの分析】から改善ポイントを割り出し、
【集客方法】【デザイン】【ユーザビリティ】の観点から多角的に
改善提案をし、ホームページから貴社のビジネスを加速させます。
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【本当のストロングポイントとウィークポイント】アクセス解析を見るということ
前回ではWebサイトの目標設定についてお話しました。
目標の設定に関しても大きく影響するであろう要素が
現状のストロングポイントとウィークポイントです。
なぜなら、Webサイトに力を入れよう!となったとしても
「何から手を付けていいのかわからない」といった声をよく耳にするからです。
確かに明確に「ここ!」というポイントはWebサイトによって様々ですので、ここではお話ししきれませんが、
筆者もクライアント様と同様に、初めて拝見するWebサイトは「何から手をつけていいのか」わかりません。
その「何から手をつけるのか」を紐解く筆者なりのやり方を「ストロングポイント」「ウィークポイント」を軸にここでご紹介します。
たとえばこんなWebサイトがあったとします。
・公開後運営期間 : 1年
・取り扱うサービス : 新築マンションの販売
・市場 : 関西圏のマンション購入検討者
・コンバージョンの対象 : 問い合わせ
【月間平均数値】
・アクセス数 : 1,000
・訪問別ページビュー : 3.00
・コンバージョン率 : 1%
月に10件の問い合わせがある不動産屋さんのWebサイトです。
いかがですか?良いWebサイトでしょうか?悪いWebサイトでしょうか?
皆さんはおそらく自社もしくは運営中のサイトと比べて良い悪いを判断されたかと思います。
筆者も多くのWebサイトの数値を確認することができるので比較することができます。
ただ、自社サイトを運営している方は他に比較対象がありますか?
また、自社サイトの商材が仮に文房具を販売するECサイト(ネットショップ)だった場合、不動産のWebサイトと単純に比較していいものでしょうか?
いいはずがありません。
そもそも100%条件が同一なWebサイトに出くわすことはありません。
似た商材サービス期間であったとしても、同じデザインのWebサイトなんて世の中に存在しませんから。
筆者がここで申し上げたいのは1点。
他社サイトの数値は参考にはなっても当てにならないということです。
もちろん他サイトをベンチマークすることは大切です。
参考にすることで得られる情報は改善する上で貴重なヒントになります。
ただ、先ほどお話しさせていただいたとおり、完全に同様のWebサイトは存在しません。
しかし、多くのクライアント様は他社の数字を気になさります。
その気になる数字の情報は残念ながらクライアント様にとってそれほど有益ではありません。
クライアント様にとって重要なことは
「他がどうなのか?」ではなく「これからどうするべきなのか?」です。
できるWebマーケッターは多くの数字を知っているわけではありません。
「多くのやり方を知っている(または創造できる)」人物です。
前置きが長くなりましたが、ここで本題です。
「他のWebサイトと比較する」という以外の方法でWebサイトのストロングポイントとウィークポイントを探しましょう。
Webサイトにおいてストロングポイントとウィークポイントの明確化は重要です。
なぜなら弱みの改善、強みの活かし方が成果への近道、すなわち最初の着手ポイントになるからです。
では何を基準(軸)に検討するべきなのでしょうか。
ここで前節で立てた目標が活きてきます。
目標に対して段階数値を設定します。
仮に上記サイトの問い合わせ20件を目標として設定します。
極端な話、アクセス数を2,000にするかコンバージョン率を2%にすることができれば達成です。
利益は度外視で、広告予算を無尽蔵にかけられるのであれば、ここで話は終わりです。
アクセスを2倍にしましょう。
Web広告を出稿すれば完了します。
しかし、限られた予算で達成を目指す場合は工夫が必要です。
当然利益の計算は必要ですし、その中で絞りだされた予算の中で何ができるか?から考えなくてはいけません。
大きな視点としては2点
・アクセス
・Webサイトコンテンツ
ここからその大きな2点を少し噛み砕きます。
数は単純な話です。
目標数値が10であって、5のアクセスしかないのであれば、まずはアクセスの向上を考えるべきです。
わかりきった話ですが、Webサイトの母数となるアクセス数は重要な要素です。
ただ単純にアクセスが1,000や10,000等々でこの数字以上が良好ですよ。
という話はできません。
再三申し上げますが、目標数値からの逆算ですから。
ただ、圧倒的に足りていないかどうかに関しての大まかでも基準が必要です。
商材やターゲットによって様々ですが筆者は大まかな基準としてコンバージョン率1.00%をボーダーラインとして設定しています。
アクセスの数を増やすという部分のみに執着すると無駄なコストが発生してしまいます。
ニーズとずれたユーザを多く獲得したところで成果(目標達成)には繋がりません。
では、検索エンジンや広告、他のWebサイトからの流入が主になるアクセスの質をまず検証しましょう。
基準となる指標は
「直帰率」「訪問別ページビュー数」「滞在時間」
要するに入り口に関する情報です。
そして主に「キーワード」や「地域」でできる限り細分化してください。
そういった細分化が完了すると、このキーワードで多くのユーザーが来訪しているが、直帰率が高く、訪問別ページビューが少ない等の
コンバージョンに対して「質の低い来訪ユーザー層」が見えてきます。
逆に言うと、この地域からの来訪はコンバージョンに繋がりやすいなどといった「質の高い来訪ユーザー層」も同時に確認することが可能です。
良し悪しが明確になれば、広告や検索エンジン対策キーワードを調整します。
ここで重要なポイントは想像で実施しないことです。
クライアント様は「○○のキーワードでSEO対策したい」とおっしゃることが多いですが、
お話を聞いていくと、なぜそのキーワードで集客したいのかという根拠が弱いケースが多く見受けられます。
ここではせっかくあるアクセス解析データを活かすためにも、可能な限り数値化された根拠で「アクセスの質」=「セグメントされたターゲット」を選出することが重要です。
Webサイトコンテンツの質というと、カテゴリとしてはかなり大きく様々な要素が絡み合うので、明文化は困難ですが、
最初の着手としての指標は
「離脱率」
ユーザが出て行くポイントのページの改善から入るべきです。
なぜ出て行ってしまうのか。どのようにすれば引き止めることができるのか。
後、隠れたポイントとしては、多くのユーザが「前のページに戻る」「トップページに戻る」
この傾向を筆者は「行き止まりコンテンツ」と称しています。
Webサイトは本来、上から下へとユーザが遷移するものです。
もちろん「問い合わせする前に会社概要を確認しよう」「予約前に場所をもう一度確認しよう」等々の意味のあるユーザの遷移は多く存在しますので、一概には言えませんが、上記の「前のページに戻る」「トップページに戻る」はそこでユーザの足が止まってしまっているケースが多く見受けられる傾向にあります。
それらに気を配りコンテンツを確認していくと、弱いコンテンツというものが浮き彫りになります。
上記に記載したアクセスの数と質、Webサイトのコンテンツの質を明確にしていくことで、本当の意味でのストロングポイントとウィークポイントが見えてくるはずです。
それはすなわち改善すべきポイントとも言い換えられます。
もちろん上記にSEO、SEM、EFO等々が絡んでくることは言うまでもありません。
ただ上記に上げられるようなテクニックもアクセス解析の数値を基にした施策内容でなければ空振りに終わってしまいかねないのです。
では、ストロング、ウィークポイントが明確になったところで、
次節では【PDCAサイクルのまわし方】について記述します。
written 2014/11/02